人間にとって必要最低限のエネルギー消費量のことを基礎代謝量といいます。
基礎代謝量が高いと脂肪が燃焼しやすく、太りにくい体になれますので、ダイエットを考えている人にとって重要なポイントですが、基礎代謝は個人によって様々です。
性別により大きな違いがあります。
女性には妊娠、出産という大切な仕事のために、男性よりも女性の方が基礎代謝量が低く、少ないエネルギーで生命維持できるようになっています。赤ちゃんにエネルギーを使わなければなりませんから。
一日の平均数値は、成人男性で1日当たり約1200~1600キロカロリー、女性で約1000キロカロリー~1300キロカロリーとなっています。
年齢によっても基礎代謝は差があります。
20歳前の成長期が最高で、平均して男性が1500キロカロリー、女性が1200キロカロリーです。
成長期後は漸減します。40歳前後で、男性1450キロカロリー、女性1150キロカロリーになります。50歳前後になると、男性では1400キロカロリー、女性は1100キロカロリーにまで下がります。中年太りしやすくなるわけです。
食事量は変わっていないのに太ってきたというのは、年齢による基礎代謝の変化が原因です。
基礎代謝量が減ると少ないエネルギーしか必要としなくなります。その結果、若い時と同じように食べていると、カロリーが脂肪として体の中にたまってしまうというわけです。
摂取カロリーを調整したり、基礎代謝アップを心がけたりしなければなりません。
基礎代謝は、性別や年齢、体格、人種によっても違いますが、その他にも影響のあることがいろいろあります。
栄養状態によっても違います。
栄養状態が悪い人は、たんぱく質の合成が低下し、筋肉が細くなってエネルギー消費が減少します。偏食の人や無理なダイエットをしている人、長期にわたる栄養不足、栄養失調症の人などは基礎代謝量が10%~30%低下しているようです。
痩せるためのダイエットも、無理をすると逆に痩せにくい体を作ってしまいます。そしてリバウンドを招いてしまうというわけです。
風邪などで発熱し体温が高くなると基礎代謝も高くなります。
体温が1℃上がると、基礎代謝は13%増加します。
たった1度で13%は驚きですが・・・体温1度上がると結構つらいですよね。
基礎代謝を調節する甲状腺ホルモンの分泌が多くなるバセドウ病の人は、基礎代謝量が2倍にもなることもあるようです。
女性の場合、月経により基礎代謝量が変化します。
月経中は最低値になり、その後、次第に増加、月経が始まる2、3日前には基礎代謝量は最高になります。
ダイエットしたい女性は、基礎代謝が高い月経が始まる直前に活動を増やせば効率アップできそうです。
妊娠でも基礎代謝量は変化します。
妊娠4ヶ月目までは変化は見られませんが、胎児が大きくなるにつれて増加します。
妊娠後期には、約20%増加します。赤ちゃんのために体が働いているということですね。
基礎代謝は、暑い季節よりも、寒い季節の方が高い傾向があります。
暖かい熱帯地方に住んでいる人は低く、極地の寒冷地に住んでいる人は高いようです。
寒い時期には体温を維持するためエネルギーを消費しているのですね。
暑い夏に夏バテをして食欲が落ちたのに期待したほど体重は落ちていなかったり、逆に、寒い冬にたくさん食べても、恐れたほど体重は増えなかったなんてことがあります。夏よりも寒い冬の方が基礎代謝が高いのが原因ですね。
ダイエットのためには、冬でも薄着にした方が基礎代謝が上がって効率がよいのかもしれません。
体格による違いもあります。
いつも運動をしていて筋肉の多い人はもちろん基礎代謝量も多くなります。なぜなら、エネルギーの多くは筋肉で消費されるからです。
逆に、運動が好きではなく筋肉が少ない人は、基礎代謝量が少ないですね。冬には少ない筋肉で熱を生み出しても足りないですから、体は脂肪を蓄えることで体温を保とうとします。
こうなると冬でも太りやすい体になってしまいますね。
スポーツの秋は伊達ではなかったのです。体を動かしやすい秋に運動して筋肉量を増やしておき、冬に備えて太りにくい体にしておくというわけです。